切らない手術2-頚動脈ステント留置術 Carotid Artery Stenting(CAS)
頚動脈狭窄症とは
脳に血液を送る最も大切な血管である頚動脈に、動脈硬化の進行によって、血管壁の内膜に余分なコレステロールが染み込んで沈着し、粥腫(じゅくしゅ・プラークとも言います)という、おかゆ状の固まりが貯まって、血液が流れる通路が狭くなる病気で、超音波(エコー)検査で発見されることが多いです。
血管が狭窄して脳に血液がいかなくなることよりも、狭窄している部分に小さな血液の固まり(血栓)が生じて、それが脳の血管に詰まることによる脳梗塞の症状が多いと考えられています。
頚動脈狭窄症の治療には、これまで行われてきた内科的治療および外科的治療(頚動脈内膜剥離術)に加えて、最近では、新しい方法として「頚動脈ステント留置術」(CAS)が行われるようになりました。この手術は平成20年4月、厚生労働省によって保険適用が受けられるようになりましたので、当院でも導入しています。
局所麻酔を行ったあとに、足の付け根の血管(大腿動脈)から細いカテーテルを頚動脈に挿入し、ステントを留置します。
これも身体的にダメージの少ない治療方法で、術後の安静期間や入院期間が短いのが特徴で、脳梗塞の予防に効果があります。
頚動脈ステント留置術
頚動脈ステント留置術