院長の言葉

医師の働き方改革

働き方改革が現代の日本において職種は問わず求められています。医療職も例外ではありません。医師の過労死の問題が社会問題になったこともあり、医師の働き方改革はここ数年で変化を求められています。10年前までは夕方、通常勤務が終了してから机の上に貯まった証明書、診断書など書類の記載をしていました。これが現在では医師事務作業補助者が代行してくれるので残業が減りました。

手術、緊急検査は時間外手当がつきますが、遠方から来院する家族に対して勤務時間外に説明する時間を設けることはサービス残業となるため歓迎はできません。徳洲会グループ内で一斉に取り組むように、と指導があり、令和2年1月から患者さま、家族への説明は平日の17時までとすると院内に掲示し、ホームページ上でも告知しました。

8カ月経過して当院看護師50人にアンケートをお願いし、48人から回答が来ました。 患者さま側から苦情を受けたことがある職員は4人となり、44人は苦情を受けたことはないという結果が出て、予想に反して苦情は少ないと思いました。コロナ禍で市民から医療従事者への感謝の気持ちが出たことで、勤務医の働き方改革に理解が出てきたと好意的に考えてもよいのでしょうか。

『宿直明けは翌日午前中までに帰る』の項目に関して、『困った事や苦情を受けたことがある』は13%と少し多くなります。「帰るまでの間に常勤医は看護師に指示漏れがないか、急変時の対応をどうするか明示しておいて欲しい」と要望があり、医局会で医師に伝達してこの問題は解決の方向へ向かっています。

有給、年休の消化は小規模病院では難しく、私自身は5年前からグループ内の脳神経外科部会の協力を得て、1週間の休暇をとる間に脳外科医の人数が多い都会の病院から当院へ応援に来てもらっています。今年は1週間の夏休み中、県外から出ることはできませんでしたが、家族と大切な時間を過ごすことができました。出張が減り、オンラインに切り替わったことで経費削減だけでなく、自分の時間を多く確保できたことはコロナ禍の中で特筆すべきことでした。

昨年、長年苦しんでいた変形性股関節症に対して、人工股関節手術を受けて快適な生活を取り戻すことができました。この入院していた期間も、グループ内の脳外科医が当院に来て業務を交替してくれました。脳外科、しかも徳洲会と聞くと、勤務に関してはブラックなイメージを持たれることが多いのですが、働き方改革に関しては徳洲会、特に脳外科部門は進んでいます。

さて、令和3年5月に長崎市滑石にある当院は北東3km離れた長与町の土地に新築移転します。建設もお陰様で予定通り進んでいます。若い医師が当院を就職先として選んでくれるように、勤務医の働き方改革は率先してこれからも進めていきます。皆で頑張っていきましょう!

2020年10月院長 鬼塚 正成

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