院長挨拶

長崎北徳洲会病院 院長鬼塚 正成

長崎北徳洲会病院は閉鎖されていた病院を買い取り、1986年11月に108床の救急病院としてスタートしました。1年間で救急車取扱件数が約1400件(2017年)、内科系と外科系当直を常時1名ずつの2名当直体制、24時間画像診断、検査が出来る体制を整えています。私が専門にしている脳神経疾患は多く、脳梗塞急性期の急性期治療が迅速に行えるように、脳卒中専門医が当直でない時でも画像転送システムを活用しています。長崎ISLS(神経救急のコース)をスタッフには受講してもらい、私も指導的立場に立って教育に力を注いでいます。

更に、精神科領域の救急搬送件数は長崎市内で当院が最大になりました。高齢化社会において認知症患者に対応する機会が増えており、精神科医の役割は今まで以上に増しています。長崎市北部地区の認知症研究会には毎回参加して情報交換を行い、他科の医師、院内スタッフでも認知症患者さんに適切に対応出来るように研鑽しています。

また在宅医療に開院当初から取り組んでいます。1990年、訪問看護を専任とする地域医療部を設置しました。在宅専属の内科医が2014年から常勤医として働いており、長崎在宅ネットに登録されている開業医の先生方と連携して在宅医療を展開しています。

こういった活動を支えるスタッフ全員が当院のかけがえのない財産であり、働き方改革を当院では進めています。2008年に保育所を併設し、若い戦力あるスタッフが入職後定着してくれるように子育て中でも働き易いフレキシブルな勤務体系とし、女性だけでなく男性にも同様に対応して労働条件の改善に努力し、実践しています。

最後になりましたが、老朽化した病院を2020年長与町に新築移転が決まりました。敷地面積は、現在の二倍を超えます。2016年11月から長崎市医師会に入会しており、今まで以上に近隣の病院、施設と連携をとりながら長崎市北部~西彼杵郡の地域医療に微力ながら貢献したいと思います。

2018年4月