院長の言葉
患者さまを大切にする
地域に根差す病院でありたい
新元号が発表された4月1日、当院では新入職員のオリエンテーション初日でした。
約20名を対象に、当院食堂で説明会の合間に、私は食堂のホワイトボードに「令和」と書いて新入職員に伝えました。
令和3年春の新築移転に向けて、2年後には戦力として働いてもらう新入職員ですから、ほぼ全員、面接時に名前と特徴をメモしており、採用証書を渡す際、一人ひとりに何か一声かけました。実際は一人だけ記憶が飛んでしまって間違えた声かけもありましたが、そこはご愛嬌です。
250名の職員がいる当院で大切な職員の名前をまず覚える、病棟で「看護師さん」と呼ばれるよりも、名前で呼ばれる方が誰しも嬉しいはずです。患者さんも名前で呼ばれ、その病状、家族背景まで覚えていれば、患者さまと医療従事者との関係は近くなり、親近感を覚えていただけることでしょう。
多くの総合病院では、外来で番号掲示があり、番号で呼ばれて外来の部屋へ入り、検査に回ります。1日に数百人規模で外来患者が来る大病院で、効率よく、患者さまを取違えることなく運営するためには番号制が優れています。
しかし、108床の小規模病院である当院では、番号ではなく、名前でお呼びしています。匿名で診察を受けたい方には名前を呼ばれることに違和感を覚える方もいらっしゃるでしょうが、 名前と顔が一致してリピーターの患者さまを大切にしたい、地域に根ざす病院である当院のこの気持ちは、新築移転してからも変わりません。
外来待ち時間の短縮を目的に
令和元年、「予約診療制」を導入
また、大病院では予約外来が当たり前ですが、当院では予約診療制にしていませんでした。患者さまにとって、待ち時間短縮というサービス向上のためには予約診療が欠かせないことは当然であり、当院でも、令和元年からほとんどの診療科で予約制としました。
予約制にすることで明日、当院を受診する外来患者さまの把握、最近の検査、投薬を事前に職員が確認し、カルテにメモを残しておくことで漏れのない診療が可能となりました。
救急患者が搬送されてきた場合、外来を一時止めて救急患者を診察するために予定時間を過ぎることがあるかもしれませんが、救急病院である性格上、この点はご容赦ください。窓口での患者自己負担額の軽減に繋がる院内処方にもこだわり続け、外来待ち時間の短縮に努めます。
かかりつけの開業医で普段は診療を受け、当院では定期的な検査だけの外来患者さまもいらっしゃいますが、検査、外来での説明がスムーズに行えるように運ぶことは、長与町に移転後、周辺の病院と連携する上でも重要な任務と考えています。
広報誌「かたらんね」で語り切れない情報はホームページ、SNSで随時、発信しています。徳洲会病院が地域の医院、病院、施設、患者さまから愛される病院となるには患者はまへのサービス向上が重要です。皆で頑張っていきます。
2019年7月院長 鬼塚 正成